我々、ストマトロジー研究会の考え方としては、
夜間を中心とするかみしめが重要な要素であり、一般に想定されているより“下顎の動きが大きく、強い、”ことを重視しています。
特に日本人の女性は、顎の構造が華奢な人(ハイアングル・下顎角が大きい)が多く、女性に顎関節症の症状が多いように思います。
そして日本人に多く、外国人に少ない傾向があります(日本がストレスが多いのかもしれません)。
またズレた強いかみ締めがあっても、顎の構造ががっしりしている人には問題が起きにくいと思います。
その歪んだバランスの悪い動きを伴う下顎の“片側突き上げ”で顎関節の位置関係がずれるのが顎関節症の原因のように思います。
これがその人の“耐応力?”を超えれば症状が出るのでしょう。
例えるなら腰痛治療で腰をもんでも効果は一時的で、バランスの悪い歩き方や姿勢などの原因に踏み込むように、原因である下顎の片側突き上げを緩和するのが顎関節症の治療方法だと思います。
この偏った下顎の横ずれの強い動きが、その偏った動きにふさわしい偏った歯並びを作り上げます。
例えるなら、“左(右)旋回の飛行機しか飛べない滑走路”という歯並びが出来上がっているので、飛行機が真っ直ぐに飛べる滑走路に少しずつ修理していくことが治療法です。それには、真っ直ぐに出る下顎の動きを妨げる当たりを少し削ります。
具体的な治療方法としては、夜間を中心とするかみしめの動きを左右ではなく、正面前方に誘導するマウスピースの装着が有効とされています。
夜間のかみしめが気になる方は、当院までご相談ください。
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