人の呼吸は本来、鼻呼吸です。しかし最近では、多くの方が口呼吸になっているのが現状です。口呼吸になってしまうことは、さまざまな症状の原因となります。口呼吸をし続けることは、口腔内だけではなく全身に影響を与えると言われています。
特に、小さいお子さまの口呼吸が増加していることに心を痛めております。小学生のうちにプレオルソできれいな歯並びと鼻呼吸の確立を目指したいと考えております。呼吸の仕方で、口元の表情や顔立ちまで大きく変わります。
では、どんな人が口呼吸しているか?
- 朝、喉(のど)や口が乾く
- 唇が厚く、出っ歯気味、口元の表情が乏しい
- いつも(話したり、笑ったりしていないのに)、唇が閉じていない
- 眠りが浅い
- 夜間の顎のズレが気道を狭くして、息苦しくなり結果的に口呼吸になることも多いです。
口呼吸は鼻呼吸に比べて、外気の冷たい、乾燥した、汚い空気を肺に送り続けます。鼻は、加温機、加湿器、空気清浄機、の効果があります。口呼吸にその機能はありません。
鼻が詰まるため口呼吸になるのではなく、下顎のズレが気道を曲げ、鼻呼吸では息苦しくなり仕方なく口で息をするようになってしまいます。鼻は、頭蓋骨内の大きな、大切な器官です。鼻呼吸していないと、鼻の機能低下を招き、鼻閉感(鼻づまり)を起こし、脳の機能に悪影響を及ぼしかねず、大きな問題です。
肺に入った汚れは血中に入り皮膚を荒らしたり、腎臓や肝臓に負担をかけ続けます。結果的に腎臓にダメージを与え、ひどいと透析しなくてはならなくなることがあります。
扁桃腺が腫れた息苦しさから扁桃腺肥大を手術するより、鼻呼吸をすることが出来れば、自然と腫れがひいていくでしょう。
口呼吸は口腔内を乾燥させ、歯周病や口臭の原因にもなり、風邪もひきやすく、口元の表情や唇の厚さに悪影響を与えます。
口呼吸の程度が軽度の方は、眠る前に口に縦に幅2㎝長さ5㎝程度のテープを貼って寝る習慣を続けるだけで少しずつ鼻呼吸の確立につながります。それ用のテープを薬局でも売っており、当院でも差し上げています。
しかし、口呼吸の程度が強い方は、咬み合わせのバランスを改良したり、ナイトガードというマウスピースの夜間装着が必要になります。
マウスピースも様々なものがありますが、当院のマウスピースは、夜間の下顎の左右のズレを抑制し、気道径を狭くさせないで、広げるため、入れて眠る方が眠りやすく、鼻呼吸の確立につながり眠りも深くなり、口の乾燥を防ぎ、歯の保護になります。
また嚙みしめ圧を多くの歯に分散できるので歯に問題が起きにくくなります。
無論、歯ぎしりはなくなり、風邪もひきにくくなります。
そして無呼吸症候群に大変効果があります。
いきなり『CPAP(シーパップ)療法:経鼻的持続陽圧呼吸療法』と呼ばれる酸素ボンベに頼る方法ではなく、マウスピースで対処できないのか、患者様の状況に合わせて提案いたしますのでぜひご相談ください。
上下を固定するタイプですが保険適応のマウスピースもあります。
機械的に酸素マスクを通して、酸素を送り込む方法は、「自力呼吸」を諦めるということです。
酸素マスク使用の方に次のような声も聞きます。
- 酸素マスクにつながれているため寝返りが制限される。
- 酸素マスクで皮膚が荒れたり、異物感が強い
- 旅行の時など、一式持参する必要がある。
- 費用も月6千円ほど。つまり10年で72万円
- 一生続けていかないといけない。「ステッキで歩けるのに、一生車椅子で暮らしなさい。」みたいなもの。
ブログでも口呼吸について紹介・案内しています。